- 『荒木飛呂彦の漫画術』荒木飛呂彦 集英社新書 0780 F
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感想1.特別な人になりたい。ヒーローは孤独
P60
社会のルールから認められていなくてもかまわない、たとえ孤独であっても大切なものを追い求める、これが最も美しい姿ではないでしょうか。究極のスーパーヒーローは、イエス・キリストのような人物です。誰かに崇められはするが、お金をもらったりするわけでもなく、ひっそりと死んでいくかもしれない、それでも自分の中の正しい真実を追う人、それが、ヒーローなのです。
特別な人になりたくて安易に行動したら普通以下になってしまった。そんな様子を描いたツイートを先日見たのを思い出しましたの。
https://twitter.com/ryosanbot/status/598766358520672256
特別な存在は時に崇められ、あるいはヒーローであり、または変人で、もしくは狂人で、孤独だ。本人がそう感じるかどうかに関わらず。こういうことだと存じます。
自分の想いを胸に、考え、行動ができる姿は、ヒーロー以外にも感じられる姿がございいました。それは「自由」です。自由に生きたい、と思うことがございます。それはヒーローになりたい思いに通じるものがあると感じましたわ。もし自分の大切なものを追い求めて、自由に生きていけるとしたら、今際の際に満足して死んでいけるのではないかしら?
さて、この文章には他にも、著者の考える、こんなのはヒーローじゃない、こんな奴はヒーロー失格だ、という像も記されており興味深かったですわ。
感想2.刺さる言葉、「アイデアが尽きるのは興味が持てないから」
P229
「アイディアは尽きないんですか?」と聞かれることもありますが、アイディアが尽きるというより、自分の興味が尽きるからアイディアが無くなるのだと思います。よいアイディアは、自分の人生や生活に密着しているのですから、興味がなくなってしまえば生まれなくなるのです。
この文章を読んで真っ先に思い浮かべたのがジョジョの奇妙な冒険第4部、岸辺露伴が最初に登場するエピソードでしたの♪岸辺露伴は漫画家で、リアリティを伝えることを重視しております。そのためにたまたま捕まえた蜘蛛を解剖したりその後試食したり、、、とかなり常軌を逸した人物ですわ。
アイデアはなにもないところから産まれてくるのではない。まず好奇心があって調べたり試したりした経験を通して生まれてくるということだと思います。
著者はその他にも、アイデアが尽きることのないための心がけ、逆にNGな心がけについて深堀りしております。
わたくしたちにもアイデアが尽きた経験はよくございます。思い返しながら読むとなるほどなあと感じますわね><。刺さりますわ、この文章!
感想3.『荒木飛呂彦の漫画術』を読むとジョジョをより楽しめますわね♪
P281
「黄金の道」とは、さらに発展していくための道。今いるところから、先へ行くための道です。「自分はどこへいくのか?」を探すための道とも言えます。
わたくしは、著者は漫画という仕事に対して金銭を得る以外、というより以上の価値を見出していると考えています。そのことが伝わってくる一文ですの。
「黄金の道」というフレーズは、この本の最初にも出てきます。その時に真っ先に思い出すのはもちろん、ジョジョの奇妙な冒険第5部です。
主人公、ジョルノ・ジョバーナが仲間のミスタに言ったセリフ。
ミスタ…あなたの『覚悟』は…この登り行く朝日よりも明るい輝きで『道』を照らしている。そして我々がこれから『向かうべき…正しい道』をもッ!
このセリフは「道」はあるけれども「黄金」は直接出てこない。「登り行く朝日」が「黄金」なので2つを合わせて「黄金の道」。そのようなわけですぐに思い出しました。
第5部はこのセリフと最後の敵を打ち倒すためのアイテムをエンディングでは残す選択をしたりということから、より後の人たちへの道を残す、繋いでいく印象を受けましたの。
本を開いてから読み進める間中ずっと著者の荒木飛呂彦先生の考えが出てくる度に、この考えはこのキャラクター、この考えはこの部に色濃く反映されている、とジョジョの奇妙な冒険をいつも思い出しながら読んでいました。
この新書を読むことで、ジョジョの奇妙な冒険を裏側からもう一度読み直すような体験ができましたの♪
ジョジョの奇妙な冒険のストーリー、キャラクター、世界観、絵が好きならば、この本を通してよりジョジョの奇妙な冒険を楽しめるようになると思いますわ!
わたくしたちは漫画家志望ではありませんけれども、荒木飛呂彦先生の考え方への好奇心から買って読んでみて良かったですの!満足です♪
おわりに
他にも多くのことを感じましたけれども、本当に受け取りたいと思っとことを3点に絞ってこの投稿を書きました。
とはいえ上手に表現できてないもどかしさがございます。3点に絞って、などと差し出がましさを感じておりますの><。
他の読書感想ページも掲載しておきますわね♪
- Amazon.co.jp: カスタマーレビュー: 荒木飛呂彦の漫画術 (集英社新書)
- 【読書感想】荒木飛呂彦の漫画術
- 【ジョジョ★】「荒木飛呂彦の漫画術」を読んだ人感想を語ろう : ジョジョ速
- 荒木飛呂彦先生は、何をメモしているのか。 | シゴタノ!
以上です。